デサイナーYumiのコラムColumn

2021.12.07

鍛造(たんぞう)法と鋳造(ちゅうぞう)法のメリット・デメリットとは!?

鍛造(たんぞう)法は、いわゆる鍛冶屋さんの
和包丁などで作られる技法です。

1本の地金に火を加えて叩いて伸ばして、
おふたりのサイズにカットし溶接、
研磨して作ります。



すべての工程が手作業になりますので、
高い技術を持つ職人が作業すれば繊細で、
強度のあるデザインが可能です。

ただ、手作りでカップルさんが作る場合、
サポートしてくれる職人さんの腕によるところがあります。

他店で鍛造法で作られた方が、アフターに不具合が起こり
修理にお持ちになるといったケースがありました。

せっかく鍛造法でしっかり作っても、
指輪に厚みがなかったり、
接合面がうまくいかなかったりと、
注意するところはたくさんあります。

ですので、私の結論は、
鋳造法の指輪にこだわるなら
プロ職人に作ってもらったほうが良い。


なぜなら、一流の職人は1本の指輪を作るために
数十時間かけて作ります。


素人さんが数時間で作る指輪と
数十年の熟練した職人がつくる指輪と
違いが出るのはあきらかなのです。

精魂込めて作った指輪は美しく、
心地よい重さが指にしっとりと馴染みます。



また、ワックスでつくる鋳造(ちゅうぞう)法のデメリットには
強度という問題があります。

たしかに、製造の工程で地金の中に”ス”と呼ばれる
空洞ができる場合があります。

しかし最近は”ス”が入らないように、
機械も技術も日々進歩しています。




強度についても日常におつけいただく上で、
普通の圧力では変形はしないものです。

ただ、幅が細かったり、厚みが薄かったりすると
鍛造でも鋳造でも、変形する可能性はあります。


軽くつくって金額を抑える店舗もあるようですが、
軽くすることは、薄く細くつくることです。

費用だけにフォーカスするのなら、
その時はいっけん安くて良いように思われるでしょうが


末永く愛着もっておつけになると
どうなるでしょうか??

そういった説明をしっかり専門家が
お客様にしっかりお伝えすることが
本物のジュエラーだと思っています。



結婚指輪は一生お着けいただくものですので、
イメージやパフォーマンスではなく、


しっかりと加工技術があり
専門的な知識を伝えてくれる店舗を
選ばれることをおすすめします。